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P3M #3 Falling Down 感想 [P3]


P3M #3 Falling Down 観てきました@常盤です。


今回のグッズは設定資料集くらいかな・・・欲しいと思ったのは。

ネタバレにならない程度の感想ですが、結構良かったかな。
笑えるシーンも多かったし、もちろんシリアスシーンもなかなか原作のいいところを
引きだしてくれていい出来だったと思います。

ただ綾時関連のオリジナル部分がなあ…展開的にやむを得なかったとはいえ
もう少しどうにかならなかったのか。いや悪くはなかったんですよ、ただちょっとやりすぎ。
なので絶賛は出来ません。


ちなみに特典シールは2回連続ジン・・・このヅラ野郎が!




■■■P3M #3 Falling Down 感想■■■

■今日の主役

前作に引き続き、今作は(少なくとも後半は)順平が主役でした。

そういう意味では12月のあれを今回やらなかったのはいい判断だったかな。
せっかくいいところを見せたのにあれをやったら台無しだしねえ。
まあそれが順平らしいところなんだけどさ。

というわけで今回のエピソードは11月の満月から12月の満月までの約1か月間の物語。
今までが3か月~4か月をマッハで過ぎ去っていたことを思えばかなりのペースダウンですが、
オリジナルエピソードが多かったせいかやっぱり詰め込みすぎだった印象。

ちなみに次回はラストエピソードだそうです。終わるのだろうか。



■ストーリー構成

いきなり最後の大型シャドウ戦+ストレガ戦から始まって、
束の間の平和から幾月の裏切り→お父様死亡で絶望に叩き落とされ、
何をしていいか分からなくなったところに綾時登場、ひとまず学生生活がメインに。

喫茶店のバイトから始まって綾時との仲を深めつつコミュイベントを軽く消化、
修学旅行は前半の暗さがウソのようなコメディパート、ここで一気に明るいムードに。

しかしチドリの脱走から始まるストレガとの再戦、そしてチドリの死・・・それでも
もう絶望なんかしない、前を向いて歩くんだ、と決意した直後にまた絶望と。

要するに「あげて落とす」ですね、まさに「Falling Down」

それでも屋久島以外全体的に暗かった前作と比べれば段違いに楽しい展開でした。
笑えるシーンも多かったし。それが落とすための前フリなのはわかってるんだけど。



■出イゴ

初っ端からイゴっている理さんにちょっと笑う。
出だしからイゴ、略して出イゴ。イゴールの鼻が裂け、ベスを呼び、ファルが来た。

前作ラストで積極的サボタージュをした結果、荒垣さんを死なせてしまった事実に
どう向き合うのかについては興味がありましたが、成程そういう形にしましたか。
で、そのついでに仲間にも活躍してもらおうと。理さんが起きたら終わっちゃうしね。

一方のストレガ戦では人質としての役割を全く果たしてない順平に大爆笑。
本当に誰一人として躊躇してないしな!もう少し気にしてあげようよ!特に真田!
まあストレガサイドもあまり活用する気はないみたいだし、結局順平自身で何とかした
からどうでもいいことだけど。原作では縛られてたのはこの戦いじゃないしね。

終了後の「せーの、腹減った―!」がなかったのはちょっと残念だったかな。



■今夜風が止む時間に

そしてここで今まで何の伏線もなかった幾月がいきなりの豹変!

初見の人には何でここでいきなり豹変したのかとか、なんで彼らをすぐ殺さずに磔にすると
いう面倒なことをしたのかとか、滅びがどうとか言いながら「新世界の皇になる」とか
なに訳わからないことを言い出したのか、そもそもこいつは何がしたかったんだとか
と、疑問だらけでしょうが、安心してください、私も分かりません。

まあ「新世界の~」ってのはデスノートを手にした夜神月くんみたいに、いきなり強大な力を
手にした(と勘違いした)せいで妄想が爆発してしまったのでしょう、遅れてきた中二病です。
いやずっと中二病だったのか、いずれにしてもかわいそうな男です。

とは言え「終わりを告げる鐘」を鳴らしたのはどうやら彼の仕業のようなので、
ここからクライマックスまでの流れはやっぱり彼が仕組んだということになるのかな。

てか今後の展開を考えると「滅び」が訪れたら彼も無事では済まないと思うんだが。
むしろ影時間に適応できてペルソナ能力も持たない彼こそ真っ先に狙われる存在だと
思うけど、一体何を根拠に「皇になる」と言ったんですかね、未だにわかりません。

最近発売されたP4U2では息子には意外に甘かったという新事実が発覚した彼ですが
(ゲームではかわいそうな子扱いされてる皆月翔くんですが、同じ実験動物だった
ストレガの境遇と比べると全然恵まれてるよなあ、過保護な保護者もいるし)

まあそんな後付設定はどうでもいいか。どうせもう出てこないし。

そう、もう出てこないんですよこの人。黒幕なのに、諸悪の根源なのに。
だからここからはただの残務処理です。ダメな大人たちがやらかしちゃったことを
子供たちが何とかしようとするお話。誰も悪くないし、誰にも責められない。

ストレガだって被害者です。しかしいくら実験のせいで先がないとはいえ、
やろうとしていることがかつての桐条の悲願と重なるとかまた皮肉なお話ですね。

まあ最終的に全ての罪を背負うのは・・・いやこれはまだ言うまい。



■今作の結城さん

今作の目玉である望月綾時との絡みについては長くなるので後述。

1作目では無気力主人公の面目躍如、2作目では少し人間らしい意思を見せたものの
それが結果的に主人公らしからぬ態度をとることとなり、最終的に1作目であれだけ
守ることにこだわった仲間を失うこととなってしまった彼。

今作は・・・というと前半は完全に自分の殻に閉じこもって1作目を彷彿とさせる状態に。
でもまあこれは仕方ないと思うんですよ、ていうか周囲が目まぐるしく変わりすぎ。
荒垣の件で一番ショックを受けている筈の天田や真田は気づけばあっさり復活してるし
順平は縛られて痛めつけられたはずなのにチドリチドリチドリ・・・幾月は言わずもがなで
アイギスは「絶対に離れない」宣言をした直後に操られ、ゆかりと美鶴は何かいい仲に。

唯一の心のよりどころと思われたファルロスも(冒頭のシーンで)「君を救うことは
出来ないけど一緒にいてあげることはできる」
と言っておきながら、いざ最後の
シャドウが倒された途端「君とお別れしなきゃならない」とかなんだそれ。

まあ実際のところ、原作ではこの辺は時間をかけてゆっくりと変わっていくところを
尺の都合であっさり切り上げたせいでそうなったわけですが、この映画が始まって
初めて彼に共感できた気がします。そりゃ凹むよ、仕方ない。


一方、今回あまり活躍のなかった戦闘面ですが。
初出のペルソナがジークフリードメルキセデクアラハバキヘカトンケイルって
どんだけ物理一辺倒のラインナップなんですか。ラストはタナトスかと思ったら
何故かオーディン。でも攻撃はやっぱり物理系。何故だ、何故なんだ。



■望月綾時という男

とりあえず言いたい、もう少し人間のふりをしろ、と。

そりゃ見てる人のほとんどは原作知ってるだろうし、初見の人でも一目見て怪しいと
思える風貌してるけど、それでも一応彼が××でかつての○○だったってことは
秘密にしておきたい事柄なんだからもう少し隠す努力をしようぜ、特に登場シーン。


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中盤のたなか社長のスーツを破いてからのアルバイト~お助け部までの一連の流れは、
P4A(無印)で夏休みにコミュキャラ一挙制覇させた成功体験に基づいて作られたのだと
思われますが、前提があまりに強引過ぎ&展開があまりに似過ぎでちょっと微妙でした。
内容自体は悪くなかったので残念です、特にお助け部。

そして望月登場と聞いて一番不安だった、2人の関係がホモホモしくならないかという
懸念ですが・・・何とかギリギリ・・・ギリギリ・・・かろうじて・・・紙一重で・・・アウトでした。
喫茶店のバイトや皿洗いで気持ち悪いくらい距離が縮まっていく彼らに、何度心の中で
「アイギスー!早く来てくれー!」と叫んだことか。こういう時こそ出番だろアイギス。


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それでもそこで終わっていればギリギリセーフだったんだけど、最後の最後で
「同じイヤホンで曲を聴く」とか勘弁してください。そんなオリジナル要素いらないから。

ちなみに原作ではこのような濃厚な絡みは一切ないのであしからず。
むしろ寮に帰ると綾時が順平の部屋でゲームしてる声が聞こえたりと、どっちかと
いうと順平の方と仲が良かった印象。女主人公編では専用コミュがあるから多少の
絡みはあるけど、あっちは異性だから恋愛コミュって感じだしなあ・・・。

あ、そうそうハム子コミュで思い出しましたが、お助け部で2人が校内をうろうろする
当たりで、ハム子ルート限定コミュである剛毅と隠者コミュのキャラがちょろっと出て
来たのはちょっと嬉しいファンサービスでした。

とまあいろいろ愚痴ってしまいましたが、過程はどうあれ綾時の存在により主人公が
引きこもり状態から脱したのは良かったとは思うんです。てかあれくらいの積極性が
ないと彼の殻をこじ開けるのは無理だし。たとえそれが崩壊の前フリだったとしても。

話は変わりますが、この2人のシーンの収録風景ってどんな感じだったんですかね。
ご存じのとおりこの2人は同じ声優の一人二役(ファルロスも入れれば3役)なわけで
それぞれ別録りでやったのかいっぺんにやったのか、ちょっと気になるところ。



■修学旅行

見所の一つ目はゆかりと美鶴先輩との和解シーン。

ゆかりが美鶴を苦手だった理由や美鶴の不器用な頑なさが大幅に端折られたせいで
いきなり和解とか言われてもなんのこっちゃという感じですが、それでも美鶴先輩が
本音をぶちまけるシーンはすごく真に迫っていて不覚にも泣きそうになりました。

そのままゆかりと河川敷で殴り合って友情を確かめる展開になるかと期待しましたが
流石にそこまでのオリジナル展開はなかった。うん、冗談です。


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見所の二つ目は理さんが笑顔を取り戻すシーン。
そういえば彼が声を出して笑ったのはこれが初めてなんだっけ。

ベイベベイベはもうアイギスのテーマソングと化している気がする。
雰囲気的にはイイハナシダナーだけど、旅館の設備を壊してはいけません。

マッサージチェアの真田先輩が「セーブするか?」と言うかと思ったが違った。


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そして最後の見所はやはり温泉シーン。

初期の段階からやばいフラグを立ててて、案の定しっかりフラグ回収した順平に
おもむろに葉っぱを差し出す綾時・・・それを同情の目で見つめる理・・・
結局見つかってしまった彼ら。唯一の救いを求めてアイギスに助けを求めるも、


アイギス「短いお付き合いでした」


原作通りの展開に原作以上の演出、ありがとうございました。



■順平とチドリ

さて、今作最大のクライマックスかつ順平最初にして最後の晴れ姿。
悔しいけど格好良かったです、うん、完全に主人公だった、今回の順平は。

美鶴とゆかり、天田と真田同様、仲が深まるまでの過程がかなり端折られているため
何で順平がここまでチドリに惹かれるのかが理解しづらいところもありますが、
まあ一目惚れだったんだろう多分。チドリはチドリで優しくなんてされたことが
殆どなかったんだろうし。先のない彼女にはそれが辛かったんだろうけど。

念のため書きますと「ストレガ」の彼らは元孤児で10年前の実験の生き残り。
モルモットとして人為的にペルソナを付加されたため制御することができずに
命を縮める薬を飲んでいるので、多分放っておいてもあと数か月で死ぬ。

だから死を恐れず、何にも執着せず、今だけを楽しむ、をモットーに日夜活動中。


順平の必死の想いに折れたのも束の間、瀕死の順平を甦らせるため、
自分の残りの命をすべて力に変えて放出しそのまま死亡。ああ何という悲劇。
でもたぶん彼女にとっては幸せだったんだろう、だって笑顔で死んでるし。

そしてそれを受けて順平のペルソナがヘルメス→トリスメギストスへと転生。
おお、まさか最初のペルソナ転生イベントが彼とは・・・てか原作ではこの時点では
主人公とアイギス・順平を除く全員が転生済みのはずなのですが何故か入れて
来なかったのでどうしたのかと思ってたんだけど・・・順平だけは原作通りなのか。

てか本当どうするつもりなんでしょうかね、次のラストエピソードは間違いなく
理とアイギスがメインだし、他メンバーの覚醒イベントなんて入れる間があるのかな。



■総評

何度も書くようですが「結構良かった」です。
タイトルや時期的なイベントからしてもっと暗い雰囲気になるものとばかり思ってたので
ここまで素直に楽しめる展開になるのはちょっとびっくり。なので個人的には満足です。

ただ楽しめたのはあくまで原作部分で、綾時関連のオリジナル部分は微妙だったのも事実。
まあでもP4GAのタッパー番長や共犯者エンドやったスタッフだからなあ、むしろこの程度で
すんで良かったというべきかもしれない。ぽじてぃぶしんきんぐー!


次の土曜からはまた特典が変わるらしいのでもう一回観に行く予定。


それでは。




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