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【P4A】Persona4 the Animation 感想 [P4]


せーの、って言ったらオーね@常磐です。


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ラストはみんなでネバー・モア!


てなわけで、ついに最終回を迎えてしまいましたねP4A。

いつも通りジャンプ感想のオマケにしようかとも思いましたが、思いのほか長くなってしまった
のと、いい加減どっちがメインか分からなくなったので別エントリにしてみました。


アニメ化の話が決まった当初は期待と不安が2対8くらいで、圧倒的に不安の方が
大きかったこの一連のイベントですが、いざ蓋を開けてみればほぼ理想的な内容で、
原作を知っていても楽しめるという、とても楽しい半年間を過ごすことができました。

まあ結局TV放映では真エンドまでは行きませんでしたが。
実際ノーマルエンドでもきれいに終わることは終わるし、攻略サイトや攻略本とかで真エンド
の出現条件(かなりわかりにくい)を知らなければここで終わる人も少なくないから、これも
原作通りと言えば原作通りなのかもしれないと自分を納得させてみる。

しかしアニメ化で一番困ったのはなんといっても番長日記の存在でしたねえ。
放送前は何をやってもネタバレになるし、放送後もどう考えてもこっちの進行が先になる。
結局悩みましたが、「こっちの方が先に決めてたんだ」と開き直ってネタバレ上等。


そんなこんなでP4Aネタまとめです。せっかくなので全話感想とかやってみた。




■■■Persona4 the Animation 感想■■■



■#01「You're myself, I'm yourself」(我は汝、汝は我)

初見では「ちょっと詰め込みすぎじゃね」と不安になったものの、BDで3分程度エピソードが
追加されたディレクターズカット版を見返してみると意外とそうでもなかった第一話。
いやー、ほんの数秒の違いでも「間の使い方」って大事なんですねえ。

最序盤のコミュ障にもほどがある無口っぷり(いや原作通りなんですが)や、前封印の制服、
何やら都会に未練があるっぽい雰囲気に駆け足すぎる展開に「この番長で本当に大丈夫か」
とちょっと、いやかなり不安になりましたが、アイキャッチ時のステータスの低さに納得。


鳴上「>そっとしておこう…」


はい、最初の名言いただきました~。

テレビ初突入~イザナギ覚醒のあたりは1話でまとめるためかかなり改変。
初召喚時の悪人面や、戦闘中のReach Out~の使い方は原作通りだからいいとして、
ハァハァしながら制服の前を開けるのはどうかと思うの。


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そしてこのドヤ顏である


「これが…俺の力」という中二病全開のセリフは今見てもちょっと恥ずかしい。
当時はまさかこのまま痛い中二病アニメになるんじゃないか、と不安にもなったっけ。

…今思えば杞憂にもほどがある話ですが。



■#02「The Contractor's key」(契約者の鍵)

タイトルはこれですが、内容は至って原作通りのシャドウ花村&花村覚醒回。
正直ほとんど原作通りなのであまり語るところはないのですが、映像や音楽、花村の表情
などがプラスされた分、原作よりも精神攻撃がえげつなかったなーという印象。

雪子以下他のマヨナカテレビ出演者組と違って、自分からTVの中に入った花村と千枝は
シャドウの演出で彼らほどのインパクトはないのですが、その内容はかなりえげつない。
「先輩の死をダシにしたヒーロー願望」だの「親友を踏み台に優越感を覚える」だの
他のメンバーよりもよりリアルな、誰でもありそうな本音だからこそエグいと感じました。
(その辺の演出は12話の鳴上への精神攻撃にも通じるものがあると思う)

そしてここの見どころはといえば、なんといっても


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鳴上「イザナギ!(物理)」


直後の「あ、間違えた」を含め、鳴上番長の天然ボケっぷりを決定づけた1枚。


それとついでなのでサブタイトルの「契約者の鍵」についても少し。

原作ではベルベットルームに入るための重要アイテムだったような気もしますが、
P4Aでは夢の中で勝手に呼ばれるらしいのでいらないような気もするけどまあいいか。
ここで重要なのは、彼の力が
  • シャドウの発生なしにペルソナに覚醒した
  • 何者でもないが何者にもなれる「ワイルド」の能力である
  • ワイルドとは数字の「ゼロ」のようなもの
  • 絆によってさらに強い力を得られる「無限の可能性」を持つ
この4つにおいて他の仲間たちと異なっているという点でしょうか。

原作では主人公だけがペルソナチェンジができるシステム上の都合でもあり、コミュや
メインストーリーを掘り下げ、ラストバトルを華麗に演出するための要素にすぎませんが、
アニメではこれをさらに解釈して後々のイベントの伏線としても使われています。


そういえば、ここでTVから帰ってきたときの千枝のリアクションが原作でもすごい好きで
(彼らが無事帰ってきたことに泣いて喜んで、そのあと怒って支離滅裂になるシーン)
それがアニメでもきちんと再現されていて、さらにコメンタリでもやたらと興奮したコメントが
付加されていたのを見て「ああ、ちゃんとわかってくれてるな」と感動してしまいました。

…まあ、ちょっとコメンタリーの興奮っぷりはキモかったけど。



■#03「We are friends, aren't we?」(私たち、友達でしょ?)

千枝覚醒回でもあり、鳴上番長初ペルソナチェンジの記念すべき回。
しかしこの時点でジャックランタンは流石にレベル高すぎだろう…シャドウ千枝お気の毒。
(ちなみにこの時点で全書はまだ解禁されておらず、合体させるにも相当なレベル上げが
要求されるため、たとえ2周目でもここでのジャックランタンはかなり厳しいです)


ここでもやはり精神攻撃は原作よりもえげつない構成となってはおりますが、
そろそろシャドウ登場>お前なんかオレじゃない>戦闘>受け入れの一連の展開が
ワンパターンで飽きられるのではないかとちょっと不安になってきたころ。

いや原作でも基本そのラインだけはワンパなんだけどさ。



■#04「Somewhere not here」(ここではない、どこかへ)

雪子覚醒回であり、基本原作通りのこのアニメにしては珍しくオリジナル要素の強い回。

オリジナル要素とはいえ、原作ではテキストだけで済まされた「次期女将としての重責」
「自分の時間を犠牲にしても仕事に追われる女子高生」という彼女の設定を
鳥籠の鳥になぞらえて、より掘り下げることができていていい構成だなあと思いました。

またこのころはまだ余裕があったのか、バトル描写もペルソナの演出もとてもカッコいい。
そして千枝ちゃんマジ主人公。原作では火炎弱点のせいでほとんどガードしていただけの
彼女でしたが、アニメではすべてを焼き尽くす火炎の中、まっすぐ雪子だけを見据えている
彼女の姿は本当にカッコいいと思いました。

個人的には雪子のマヨナカテレビは原作では深夜のいかがわしい番組風だったのが、
アニメでは昼間のワイドショーの再現ドラマ的な雰囲気になってしまっていたのが残念。
まあそれはそれでマヨナカテレビがより胡散臭い感じになったからいいのかな。


鳴上「>録画しておけばよかった…」


いや何を言っているんだお前は。



■#05「Would you love me?」(私を愛してくれる?)

初コミュ回にして初ギャグ回、そしてある意味でこのアニメの方向性を決定づけた回。

それにしてもアニメのエビちゃんは本当に可愛いですね、見た目だけじゃなくて性格も。
そして彼女に振り回されている鳴上番長もまたかわいい。カッコいいじゃなくてかわいい。
千枝が好きだと告白して照れる一条もかわいいし、陽介に乗せられる千枝も可愛い。

そして何より一番可愛かったのは、教室内で彼女からの着信があったときの


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鳴上「>死んでる場合じゃねえ!」


鳴上クンの表情でしたが(ちなみに某ゲームでゲームオーバーになるときの音楽です)
動揺しすぎてドアを開けそこなってしまう演出も含め、何度も見返してしまうシーンです。

ラストはプリクラをもらって(原作ではポケットミラーだけど)友情ルートでコミュMAX。
この後のイベントでもエビちゃんとはいい男女の友情関係を結んでいるみたいで、
ぶっちゃけ他の女性コミュキャラよりもよっぽどおいしいとこ持って行ったと言わざるをない。

ちなみにもう一つの剛毅コミュに関してはもうすこし描写が欲しかったところでしたが、
BD3巻(この話が収録)についてくるドラマCDできちんとコミュMAXエピソードまで
やってくれたので、とりあえず満足することにしました。



■#06「I'll beat you, and beat you good」(シメんぞ!キュッとシメんぞ!)

完二・直斗初登場回にして雪子コミュ回。
先週に引き続きギャグのテンポがいい回でしたが、最後のシャドウ完二がすべて持ってった。


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鳴上「>無いわー」


って、あれ、これ初プレイ時の自分のセリフじゃん。



■#07「Suspicious Tropical Paradise」(あ・や・し・い☆熱帯天国)

さて、ついにやってきましたこのエピソード。

P4をアニメ化するにあたって一番楽しみで、そして一番不安でもあった回。
これまでの展開で原作にかなり忠実に作ってくれてると確信できるスタッフではあったものの
流石にこの回だけは躊躇せずにはおられまい(主に放送倫理的な意味で)と思ったら


まさかの全開フルスロットル!
男も女もローションまみれ!
突っ込まれかける鳴上と陽介!

罵倒されまくる千枝と雪子!



そしてラストのシメは…


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まさかのスタイリッシュ☆合体


よりによってこの回でかよ!しかも戦闘中に致しちゃうのかよ!
さらに呼び出すのがヤマタノオロチとか狙いすぎだろオイ!
そして最後のキメセリフ


鳴上「>かわいいよ」


まさかの口説き文句キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!

しかもその顔がやたらとイケメンに描かれているわ、
シャドウの断末魔がどう見ても汚いギルガメッシュ(Fate/Zero)だわ、
とにかくいろんな意味でヒドい回でした(褒め言葉です)。

それにしてもまさか(ある意味)原作のノリを超えてくるとは正直予想してませんでしたね。
1話のころに感じていた不安もなんのその「この制作陣ならば最後まで任せられる」
アニメ化にこのスタッフを選んでくれた誰かに心から感謝した回でした。

てか、アニメだけ見た人は、これが「原作通り」だと知ったらびっくりするだろうなあ。



■#08「We've lost something important again」(俺たちは、また大切なものを失った)

前回に引き続きギャグ全開のノンストップ暴走林間学校。

期待していたムドオンカレーも女性陣の男子テント突入も水着のオチまで完全再現。
ちなみにムドオンカレーは原作よりも破壊力が増していて、大谷さんがただの大食い
キャラからオカン級の寛容さを備えたいい女となっていて終始笑い通しでした。

そんな中でもきっちり小西弟コミュを挿入してメリハリをつけてくるとか
ギャグのくせに鳴上番長が終始イケメンで目のやり場に困るとか
まあ要するに「こんな青春したかった」と心から思わせられるエピソードでしたね。

ちょっと残念だったのが小西弟コミュがこれで終わりになっちゃったところかなあ。
彼のコミュは事件とも直結しているので、陽介と合わせてもう一歩進んだところまで
やって欲しかったのですが、そのあたりはドラマCDの補完に期待しとくか。


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鳴上「>そっとしておこう…」


彼のキメ台詞がもっとも効果的に使われた瞬間。



■#09「No one sees the real me」(誰も、本当の私を見てくれない)

りせ初登場回であり、鳴上番長の天然ジゴロっぷりを示した回。

誘拐前にりせコミュ序盤をちょっとだけやるのはいい改変だと思いました。
原作では救出後すぐに番長にベタ惚れで、さすがに唐突すぎるだろと思いましたし。
ここでちょっとわだかまりを残すことで、救出後の心境変化が自然になるかなと。

折鶴を折るだけでアイドルと知り合いになれるのはペルソナ4だけ!
※ただし番長に限る



■#10「Real Me Doesn't Exist」(本当の自分なんていない)

シャドウりせ&シャドウクマとのバトル回。

シャドウりせはさすがにあのぐっちょぐっちょした演出は絵的にまずかったのか
エロさよりもその圧倒的な強さが強調されておりました。実際倒せないもんな、アレ。

一方シャドウクマは原作通りのおっとろしい外見が余すところなく再現。
てかクマはあんなふざけた口調なのにちゃんと緊迫感が伝わるところが凄いですね。
キャストが決まったとき、なんでこんなネタ役にこんなベテランが、と思ったものでしたが
こういうネタ的なポジションこそ上手い人が演じないと面白くないんだなと実感しました。

ちなみにアメノさんの欠片についてはあまりに一瞬すぎて、初見では気づきませんでした。
個人的にシャドウクマは原作でもかなりの難敵なのでしっかりと描写して欲しかったところ
でしたが、イザナギとヒミコの連携攻撃という珍しいものが見れたからまあいいか。



■#11「Catch Me If You Can」(捕まえられるもんなら捕まえてみろよ)

さようならモロキン、そしてこんにちはミツオ。


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クマからクマが生えてきたり、鳴上番長が肉丼について(心の中で)熱く語ったり
菜々子がミツオに襲われそうになったりといくつか見どころはありましたが、
全体的に見れば普通の消化回…そんなことを当初は思っておりました。



■#12「It's Not Empty At All」(俺は、空っぽじゃない!)

番長覚醒回。鳴上じゃなくて番長、だけどやっぱり鳴上、そんな記念すべき回。

この回についてはもうすでにこちらで語っているので今回は割愛しますが、
鳴上悠が「ゲームの主人公のうちの一人」を脱して「鳴上悠」という個を確立しつつ、
かつ思わず「番長!」と叫んでしまうほどの貫録を身に着けたエピソードとなりました。

ちなみにBDのオーディオコメンタリーではゲストに音響監督の方が出演していて
今までの音楽の使い方と今回との違い(ミツオ幻覚中はジュネスの音楽が流れないなど)
そしてクライマックスに輪廻転生版「I'll Face Myself (-Battle-)」を持ってきた意味などを
語ってくれて、その理解度というか演出の見事さにまた唸らされました。



■#13,#14「A Stormy Summer Vacation 1-2」

13話は菜々子サイド、14話は鳴上サイドで2つで1つのコミュ話。


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隠者(キツネ)、節制(子持ち人妻)、死神(老婆)、悪魔(ナース)、塔(家庭教師)の5つの
コミュを同時攻略しつつ、そこに菜々子と特捜隊視点を加えることで、謎解きとネタばらしの
要素を兼ね備えた一つのエンターテインメントとして完成度の高い2話。

また、原作ではたんなるアイテムの一つにすぎなかった「魔女探偵ラブリーン」に注目がw


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蜂の巣にされたいカッ!


菜々子と特捜隊との絆を深めつつ、視聴者も菜々子の可愛さにメロメロにさせられる…
制作者の思惑を感じながらも、ここは目いっぱい菜々子を堪能させていただきました。

そして鳴上番長はここで大切なことを私たちに教えてくれました。
どんなにイケメンで性格もよくて特別な力を持っていても、毎日血のにじむような
努力をしなければ真のリア充(全コミュMAX)にはなれない
、ということです。

逆に言えば番長程のスペックがなくてもこれだけできればきっとモテるよね。
他人のために一生懸命になれる努力とマメさは見習わなければいけないと思いました。
(それでいておせっかいとは思わないんだよなあ…これはやっぱり※ただ番か)



■#15「The Long-Awaited School Trip」(待ちに待った修学旅行)

こちらとしても待ちに待った修学旅行。
修学旅行と言えばP3。P3と言えばあの音楽…ということで、始まる前から多少の期待は
していたけれどこれはあくまでP4だし、過度な期待はしない方がいいかな、と思ったら


OPの「Burn my Dread」で耳を疑って
ラブホの「深層意識」で大爆笑して

Bパートの「P3Fes-OP-」でしんみりして



そして――


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まさかの「Mass Destruction」の使い方に目が点に。


自分はまだまだこのアニメスタッフを見くびっていたようです。反省します。



■#16「Although the Case Was Closed」(事件は終わったはずなのに)
■#17「I Want to Know the Truth」(僕は本当のことを知りたいだけ)

直斗失踪とシャドウ直斗、完二コミュのオマケ付。

この辺は原作でもなんというかいまいち盛り上がらないところで、(直斗の男装カミングアウト
とか別に以外でもなんでもなかったし)いったいどうやって盛り上げてくるのだろうと思ったら
まさかの男性陣全員(完二は除く)老化と来たかw

いや確かにシャドウ直斗の攻撃「ガルガリアンアイズ」は老化&HP1にする恐ろしい技ですが
何も本当に老化させることないじゃないwいや笑ったけどw大爆笑だったけどww
(きっちり鳴上番長も老化の対象から外さないあたりがこのアニメのいいところ)

ラストは特撮の秘密基地モノにありがちの爆発オチで〆。
蠅王さまが出てくるとは予想外でしたが、演出として面白かったのでオッケーオッケー。
視聴後、どうしても60年後の彼らが描きたくて思わずやってしまった、後悔はしていない。


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ご近所のトラブルから世界の危機まで
年を経ても衰えない知恵と勇気とコミュ力で
どんな難題もキラッと解決!
どうしても激しいアクションが必要なときは
クマのエナジーシャワーで一時的にかつての若さを取り戻す、
そんな60年後の自称特別捜査隊。


女性陣ももちろん健在ですがそこは武士の情け。



■#18「Anniversary to Become a Family」(家族になる記念日)

P4がアニメ化するにあたり、これだけは外してほしくなかったエピソードその…いくつ目
だったかな…大抵のものは叶っているからもうあんまり数えてないけど、多分かなりの上位
にあるものだったと思うエピソードの一つ、堂島家コミュ。

前にもちょろっと書いたけど、このコミュは原作では別々に攻略することになるのですが。
でもどう考えてもセットで攻略しないと整合性がとれなくて、だからアニメ化するときは
絶対セットで、できれば1話くらいかけてじっくりやって欲しい、と思っていたものだったので
こうやってほぼすべての望みが叶えられたこの回はまさしく待ってましたという感じ。

個人的に一番うれしかったのは河原でのシーンで堂島さんを引き留めるところ。
原作ではどういう言葉を使っても堂島さんは帰ってしまい、泣きじゃくる菜々子を番長一人で
慰めなければならないかなり辛いシーンだったのですが、ここできちんと引き止めることが
できたのはいい改変だったと思います。声優さんの演技もすごかったし、本当に満足。

そして鳴上番長マジオカン。もうここにいる間だけでも堂島さんと結婚すればいいよ。



■#19「It’s School Festival Day! Time to Have Fun!」(楽しい楽しい文化祭!)

寛容さ:女子力に大笑いしつつ、女装番長の男らしさに惚れて、
原作では表現されなかった直斗の水着姿に興奮した文化祭(どういう感想だ)。
本音ではもうちょっと女装番長をじっくりやって欲しかったけど仕方ないか。


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とりあえずバレンタインが近かったので自作絵で補完…うーんやっぱりこれじゃ物足りない。

コミュ的には綾音コミュ(待ってました!)とりせコミュMAX(こちらも待ってました!)
後に「天然ジゴロ」と呼ばれる鳴上番長の本領発揮。さらにはエビのセリフから考えて
周囲からもそんな風に思われていることが判明。いいのかそれで。

しかしエビちゃんは本当にいいポジションになったよなあ。
初期の彼ならともかく、あそこまでスペックの上がった彼に「い…嫌だ」と弱音を吐かせる
なんて他の誰にもできない…あ、マーガレットさんがいたか。

上の方の感想ではスルーしてましたが、そういえばマーガレットさんもどんどん壊れ…
じゃなくて本性むき出し…いやいや新たな一面をのぞかせてくれて、いろんな意味で
面白いキャラとなってきましたね。何度も言うようですが原作通りです。

ジャアクフリョ…の話はオチまで言ってくれないと視聴者が消化不良となると思います。
あれは全部マーガレットさんの作り話ですよ、真の彼は愛と正義の使者ですから。



■#20「We'll all meet at the AMAGIYA Hotel」(天城屋旅館に全員集合!)

文化祭終了後の打ち上げ回。正直これを1話使ってやるとは思わなかった。
でも1話たっぷり使ってやれた分、原作での面白さを見事に映像化してくれました。
他のエピソードでもこれくらい時間に余裕があればよかったのになあ…。

陽介は「いいことなんて一個もない人生…」とか言っていますが、
こちらから見ればなんて素敵な青春を過ごしているんだと羨望の的なんですけどね。
まあ林間学校、修学旅行、そしてコレと散々な目にあっているのも確かなわけで、
なるほど「若い頃の苦労は買ってでもしろ」ということの意味がよく分かる話でした。

個人的には菜々子に「おにいちゃんも、ちかん…なの?」と首を傾げられて
絶叫とともに涙を流す鳴上番長(何気にこれが初めての涙)が最高でしたw
おいおいそこで泣かしちゃうのかよ!でも泣くよな!じゃあしかたないな!


菜々子「おとうさん、お帰りなさい!」
堂島「おう、温泉は楽しかったか?」
菜々子「うん!(満面の笑みで)
     あのねー、おにいちゃん「ちかん」なんだって!」

鳴上「\(^o^)/」


まさか、次回がこんな展開になるなんて…!



■#21「DON’T SAVE ANYONE ANYMORE」(コレイジョウタスケルナ)


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短かった(?)幸せの時間は終わり、これからラストまではシリアス一直線。
原作を知っているこちらとしては、カレンダーが11月5日となった時点で覚悟してたのですが
やはりいざ来てしまうと動揺してしまい、落ち着いて見ていることができませんでした。

しかしそれ以上に動揺していたのが鳴上番長で、ドアの向こうに向かって叫んだり、
直斗の言葉をさえぎったりと、原作では到底できない取り乱しようでちょっとびっくりしました。
でも良く考えれば初回プレイの時の自分がまさにこんな感じだったなあ…。

冒頭の菜々子の「おにいちゃんと雪だるまつくる」とか、初めのころは遠慮しがちだった
彼女が少しずつ心を開いていってくれて、今は可愛いわがままも普通に言ってくれるように
なったところでこの事件をもってくるあたり、このスタッフの鬼畜ぶりがいっそ心地よい。

ビーズの指輪と書きかけの表彰状をここで持ってくるのもずるい。
原作以上の即日救出(原作では最速でも翌日以降)をやってのけた改変もずるい。
でもやるならこれくらい徹底的にやって欲しかったので理想通りなのも悔しい。


原作を知ってても演出で楽しめるのってすごいよな、と思いました。



■#22「It’s just like Heaven」(まるで天国のような)

ワイルド使いを敵に回すとどんなに恐ろしいかがよく分かる回。

原作と違い、途中のダンジョンなしで速攻で生田目の元にたどり着いてしまったため、
P4屈指の名曲「Heven」がほとんど流れなかったのは残念でしたが、原作よりも菜々子の
ヒロイン性がこれでもかと強調されていて、ナナコンの自分としては嬉しい限り。

そしてそれ以上のナナコンだったのがもちろん我らが鳴上番長。
原作では時間経過でしか治らない(そもそも番長だけは対象外)「あやつり」を自らの手で
破壊し、手のひらを炭化させながら菜々子の元に走っていく姿はまさにナナコンの鑑。

さらに絶体絶命のピンチに手を貸してくれたのがコウリュウ(堂島コミュMAX)とか
暴走するシャドウから仲間たちを守ってくれたのがスラオシャ(菜々子コミュMAX)とか
なんつーか、あれだ。堂島家最高じゃね?そして最強じゃね?

しかし菜々子を助けて、もう大丈夫だと思ったのもつかの間、迎えた12月3日。
原作を知っているものとしてはこの日を見るだけで「ああついに来てしまったか」という
ところですが、果たして原作通りここで息絶えてしまう菜々子。


菜々子「おにいちゃん、こわいよ…」


「哀しい」でも「痛い」でもなく「こわい」と訴えるところに一層の無力さを感じます。



■#23「In Order to Find the Truth」(真実を見つけるために)

原作でも最大のクライマックスにして運命の分岐点。
ここで最悪のバッドエンドを迎えるか、謎だけが残るアナザーエンドに行ってしまうか、
はたまた真実を見つけられる唯一のグッドエンドルートに進むかが決まる大事なところ。

ここでのテーマは「いかなる困難にも負けず真実を見つめることができるか」

身内の死、仲間の想い、刑事としての立場を忘れ「殺してやる!」と叫んだ堂島さんの存在、
憎い敵が目の前にいて、かつ誰にも知られずに裁くことが出来るという状況…ありとあらゆる
状況証拠が「生田目が犯人である」と告げているなか、感情という霧に惑わされることなく
真実を見抜くことができるのか。それがこの物語を貫くテーマでもあったりします。

このあたりの感想はこちらで書いたのと被ってしまうので今回はこの辺で。
鳴上番長の涙がやたらとみっともなかったのが逆に素晴らしい演出だったと思いました。
(これで下手にきれいに泣かれたらちょっと微妙な気持ちになってたかもしれん)



■#24「The World is Full of Shit」(世の中クソだな)

陽介との謎の殴り合いから始まる、真犯人追いつめパート。
いや陽介との殴り合いはもちろん原作通りではあるんですけど。


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鳴上番長の原作以上に容赦のない殴りっぷりに笑ったw

アダッチー豹変後の演説はほぼ原作通り+映像での補完もあって、より彼をいやらしく
魅せることに成功させていたと思います。最近なかなかいないよね、こういう悪役って。

某所でちょっと書いたんですが、足立は序盤ごろ感想サイトや某所でよく言われてた
「シャドウを速攻で受け入れたらどうなるの?」の実例かもしれないと思いました。
シャドウは自分の認めたくない本音が極端に先鋭化され歪められて出てくるわけですが
それを否定することなくそのまんま受け入れたらあんな感じになるのかも、と。

たとえば陽介ならヒーロー願望はあったけど先輩のことが好きだったのは本当だし
千枝なら雪子を見下していたのは事実だけど大切な友達だと思ってたのは本当で
だからシャドウの言うことを丸々受け止めてしまうのは逆に危険なのかもしれない。

とはいえ足立本体が「堂島家だけは大事だったんだ!」とか言われても興ざめですが。
もしそうなら脅迫状なんかじゃなくてもうちょっとマシな手段をとるだろうしね。
もしかしたら堂島家の信頼も鳴上に大部分持って行かれたのも悔しかったのかなあ。

どっちにしてもその真相はわからないし、正直分かりたくもない。
人間としての足立は嫌いですが、悪役としての彼は好きなので。
大言壮語を吐く癖に小物で、他人を煽りまくるくせに自分の煽り耐性は低いところとか、
不言実行で煽り耐性MAXの鳴上番長といい対比になっていたと思いました。ハライタァイ。


鳴上「かわいそうに…」


こういうことが心から言えちゃうところが、番長が究極のリア充と呼ばれる所以です。



■#25「We Can Change The World」(俺たちなら世界を変えられる)

そしてついにやってきた最終回。

今回のアダッチー演説は原作ではボス戦前の棒立ち8分演説だったりするのですが
流石にアニメではそうはいかないためバトルをしながら足立がにやにや演説するという
よりいやらしいスタイルになりました。ああムカつく。

しかし刈り取る者×3はともかく、マガツイザナギってこんなに強かったっけ?
いやまあ事故ナギだったとしても成長遅めのイザナギ相手ではこうなるのは自明か。


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鳴上「茶番はうんざりだ!」


しかしなぜアニメスタッフは、こんな格好でカッコいいセリフを言わせようと思ったのか。


足立「現実なんて、基本は退屈で辛いだけだろ?
    みんなこんな世界認めてない…
    ただ否定する方法がないから、耐えて生きてるだけだよ。
    上手くやれるやつは初めから決まってるのさ。
    "才能"ってチケットを持ってる。
    そうじゃない奴には自分が違うって現実を見ずに
    人生を終われるか…そんな選択しかない。
    気づいちゃったら絶望だけ。ゲームオーバーだ。
    だったらこんな現実、無いほうが良くない?」


足立の言うことはただの犯罪者の言い訳に過ぎないんだけど、かといって完全に
否定することもできないところもあるのが何とも悔しかったりする。
間違っているのはわかるけど、どう反論していいか分からないというか。


雪子「ガキはあなたよ!
    生きるのも面倒、死ぬのもイヤ…
    そんなもの理解されないに決まってるでしょ!
    ダダこねてるだけじゃない!」


直斗「人は一人じゃ生きられない。
    だから社会と折り合うことを投げたら
    生き辛いに決まってるんだ。
    なのにお前は、立ち向かわず、去る度胸もなく
    人であること自体から逃げてごまかそうとしている。
    世の中を面倒といったクセに、大勢の他人を巻き込んでな!
    お前の理屈は全部、コドモ以下の、単なるわがままだ!」


だからこれに理路整然と反論できる雪子と直斗の頭の回転には舌を巻きましたね。
思えば雪子と直斗(あとりせもか)はこの年にして大人の世界に足を突っ込んでいるわけで
現実の厳しさや自分の無力さをこれでもかとばかりに味わってきているのですし。
(ただ彼らは足立の言う”才能”というチケットは持っているわけですが)

原作では世間にスレちゃってつかれて自暴自棄になった足立に何となく自分を重ねて
理想論で否定する特捜隊の面々に若干反発を覚えたこともなくはないですが、アニメで
彼らの苦労や悩みを分かった後では彼らの方に分があるのは間違いない。


足立「う…うるせぇ! 強がってんじゃねえよ…
    俺を否定しないと、お前らが立ってられないんだろ!
    何も苦労してない、ケツの青い高校生に
    お、俺の何が分かんだよぉぉ!!」


強がっているのも足立で、相手を否定しないと立ってられないのも足立。
足立の苦労は足立にしかわからないけど、彼の馬鹿にしている「ケツの青い高校生」が
この1年間、どれだけの大変な思いをしてここまで来たかを足立は知らない。

そう、最初から足立に勝ち目なんてなかった。


足立を倒し、これでめでたしめでたし…と当然なるわけではなく、この霧の世界を作った
張本人(のコピー的存在)であるアメノサギリさん登場。ってでっけえな、オイ。

足立&刈り取る者との戦いでただでさえボロボロの彼らに立ち向かう力などほとんどなく
一瞬でやられ、あわや鳴上番長が取り込まれる!…とその時、ついにペルソナ覚醒
いち早くジライヤからスサノオに転生した陽介が鳴上番長を助け(またこの展開かよ!)
その後も次々と転生した仲間たちがアメノサギリに攻撃して一気に形勢逆転、そして


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ま、まさか…総長来ちゃう…?
いやいくら今回ノーマルエンドで終わりとはいえここで総長が来ちゃったら間違いなく
真エンドはなくなるってことでそれだけはどうか、それだけは…!


ルシファー様でした。


やあ、お久しぶりですねルシファーさん、南極での女装生活は楽しかったですか?
最強のペルソナじゃなくて(いやある意味こっちも最強なんだけど)良かった思ったのは
これが初めてかもしれない。


そしてラストは死ぬほど駆け足で一気に3月21日のエンディングまで。
足立捕縛後のあれこれとかあいさつ回りとか全カットで、いくら真エンドでやるとはいえ
あまりにも駆け足すぎだろ、と思わず( ゚д゚)ポカーンとしてしまいましたが。


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菜々子「菜々子、しょうらい、お兄ちゃんとけっこんする」
※画像は原作からのイメージ映像です。


どんなに駆け足でもこのセリフだけは削らなかったスタッフGJ。
「Never More」も一瞬だけど流れたし、とにかく番長もみんなもお疲れ!
半年間すげー楽しかったよ、完全版も楽しみだ!

とはいえ23、24、25話がディレクターズカット版で26話が完全新作の真エンドねぇ…
序盤のアニメ誌での「全26話」発言や、14話頃でのA立Pの「話数確認」発言、
出演した声優の「最終回は今まで出演した人たちが勢ぞろいした」というコメントを見るに
実は本当に当初は26話で、途中何らかの事情で全25話になってしまったのではないかと
邪推したくもなるけれど、結局のところTVで放送されたものが全てってのは変わらないし。

しかも関東ではA,Bパートの途中に流れたしな!
てっきり本編放送終了後のサプライズかと思ってたから逆の意味でサプライズだったよ!
(どうやら手違いで本編終了後の予定が何故か途中で流れてしまったらしいですが)

まあでもそのおかげ(?)で26話分以上のボリュームになりそうだし、
なんか予告見る限りマガレ戦もやる気(殺る気)満々のようだし、
何よりもうちょっとだけ楽しみが持続したのはちょっと嬉しかったりする。

何はともかく、とりあえずスタッフのみなさん、お疲れ様でした。



■総評

それにしても、何から何まで理想通りのP4アニメでした。

アニメ化が決まった当初はTSのトラウマ(いやあれはあれで好きなんですけど)もあって
全コミュは不可能だろうとか合体は無理だろうとか、番長のペルソナはイザナギだけに
なるんじゃないかとか、完二のアレは放送できるのかとかいろいろネガティブな予想も
していましたが、終わってみればほとんどが実現(それも理想的な形で)という結果に。

まあまったく不満がないわけじゃないですがね!
あのエピソードが端折られたのは残念とか、なぜ冷蔵庫ネタをやってくれなかったかとか
やっぱりTVで真EDまで行ってほしかったとか、あのペルソナが出なかったのは遺憾とか
言いたいことは多少はあるけど、2クールという限られた時間の中でイベント盛り沢山の
原作(それこそ毎日のようにネタ絵が描ける程度には)をよくぞここまで盛り込むことが
できたもんだという感慨の方が大きいです。

今回の感想を書くに当たり、もう一度アニメを最初からダイジェストで見返してみましたが
この物語は彼ら全員の成長物語でもあるんだなと強く感じました。
主人公である鳴上クンはもちろん、相棒の陽介、仲間たちにコミュ仲間、堂島さんに菜々子も
登場当初の雰囲気から少しずつ成長して、関係性が少しずつ深くなって、それにより口調や
呼び方、表情までもが変わっていくのがとても興味深いですね。

特に鳴上番長に関しては「初めのころならあんなことは言えなかった」とか「以前の彼なら
>そっとしておこうで終わったんじゃないか」とかその成長が著しく見てとれて、なんというか
保護者的な立場で見守っていきたいという気持ちになる作品でした。

本当にあともう1話あれば…いやもうそれは言うまい、ないわけじゃないんだから。





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以上、ってなんかものすごく長くなっちゃったな(書くのに4時間くらいかかった)。
とにかく、半年間楽しかったよってことを伝えたかっただけです。

番長日記も今日で終わりだし、だからもうこれからは毎日慌てて家に帰って
ネタがないネタがないとうめきながら絵を描く作業にも取り組まなくていいわけで…
金曜の夜も眠い目をこすりながら我慢して起きている必要もないわけで…
銀魂もブリーチも今年でアニメ終わっちゃったし…

はて、いままで自分ってどうやって毎日過ごしてたっけ?


それでは。




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