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映画「借りぐらしのアリエッティ」感想 [映画感想]


只今絶賛夏バテ中@常磐です。


土曜日に「借りぐらしのアリエッティ」観てきました。

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グッズはブックカバーがなかなか良かったです、アリエッティの横顔が凛々しいね!

土曜日はちょっと診察で病院行って、そのまま映画館でアリエッティを見た後、
炎天下の神保町でワンピースの原画展を見て汗びっしょりになって、
家に帰ったら町内会の盆踊りで暑苦しい浴衣を着て踊ってまた汗をかき…

…なんてなことをやってたらすっかりバテてしまいまして、日曜は家でぐったりしてました。


そんな感じで本日はベッドでごろごろしながらのアリエッティ感想ですー。
もう一度観にいくつもりではあるけれど、とりあえず忘れないうちに。

うまくまとめられなかったので箇条書きで。ネタバレあり。




■■■映画「借りくらしのアリエッティ」感想■■■


■とりあえずの雑感

絵はさすがにすごいなあ…というか、圧巻。
ポニョのときよりも背景とキャラの違和感がなくなったのはGJ。
世界観の描写がフィクションなのにリアル
小さな小さな大冒険。
ボビンと糸巻きのクレーンとか実際に作れそうなあたりが(・∀・)イイ!!ね
水滴の表現に感動。
翔クンのヒロイン度パねえw
ハルさんとアリエッティママが面白すぎるww
あー…やっぱり引っ越しちゃうのか…
ドールハウス…ちょっともったいなかったね
ラストのスピラーの「カンタ渡し」が笑えた
スピラー…もう少し活躍するかと思ったのに…。



■良かった点

・相変わらず絵が美しい
 ドールハウスの内装とかどこまで描きこまれているのやら
 ポニョのときはいかにも手描きな背景とアニメ的な人物にどうしても違和感を感じてたけど
 今回はそれがなくなったのですんなり物語に入ることが出来たのは良かったです。

・特に水滴の表現に感動した
 ちょっとした描写にもこだわりを感じられてGJ
 アリエッティと家族との食事シーンとか一見すると普通の人間の暮らしと同じだけど
 ポットから注がれるお茶がでかい水滴となってどぷん、とカップに入っていく様に
 ああやっぱり彼らの生活は人間とは違うんだなと実感したり。

・ラピュタ以来の冒険モノ
 小人たちにとっての人家は人間にとってのラピュタみたいなものか。
 上から落ちてくるワイヤーをスチャッと受け取るパパンがカッコイイと思いつつ、
 「アレ絶対娘の前だから格好つけたんだろうな」と邪推してみたりw

・虫の表現がリアル
 てかあのだんご虫は王蟲リスペクトなんだろうか。
 カマドウマはちょっと可愛かったけどGは…いやあああああ!!

・樹木希林すげえ
 初めは「なにこの気持ち悪いばーさん」とか思ってたけど、中盤から
 どんどん悪い顔になってきて、こちらの不快感が最高潮になったところで
 ラストの「いなくなっちゃったー」で華麗に落とす、すばらしい。
 この作品の1/3くらいは樹木希林で出来ていると思う。あとママ。

・ママ可愛い
 名前は覚えてないけど、動作の一つ一つがいかにも「小人」っぽくて良かった。
 彼女のためにも一度でいいから彼らをドールハウスに住まわせてあげたかったなあ。
 せめて家具だけでも…。

・翔クンのヒロインっぷり
 イケメンとか病弱とかセクシーな口元(本当に強調されている)とか、マジ半端なかった。
 今までのジブリ作品の中でもっともヒロインらしいヒロインかもしれん。

・アリエッティかっこよす
 おてんばでやんちゃで家族思いでカッコイイ典型的ジブリヒロイン。
 個人的にはスピラーに差し出されたコオロギの足を拒否するシーンが良かった。
 生肉好きのワイルドなヒロインもいいけど、やっぱりその辺は遠慮して欲しいのデス。


ハルさんは「何であんなに小人を目の仇にするんだろ」とイライラしながら見てましたが
奥様が帰ってきてからのリアクションを見て、「ああ、4代かけて小人をずっと探し続けて
きた奥様に見せて喜ばせたかったんだな」
とわかると急に可愛く思えてきたり。

手柄を独り占めしようと翔クンを部屋に閉じ込めたり、業者まで読んで彼らの静かな生活を
引っ掻き回したせいで結局彼らが出て行く羽目になったわけだけど、きっとこれまでの家族
もそんな感じだったんだろうな、人間側としてはただ話をしたかっただけだったのに。

中盤でドールハウスが出てきて、それがまさに小人たちのために作られたものと知り、
ラストでこのドールハウスで暮らす家族の姿を勝手に夢想していたけど、良く考えてみれば
彼らには彼らなりの「借り」の生活があるんだから、勝手に人間側に与えられる生活を
押し付けられるのはやっぱり違うんだろうな、と思いました。

どんなに「いい人間」であってもやっぱり一緒には暮らせないんだよね。



■微妙だった点

・アクションシーンの少なさ
 彼女がマチ針を腰にさしたときは絶対バトルシーンがあると思ったのになあ…
 いやまあラストでのあの使い方は的確だったとは思うけどさ。

・ドキドキ感があまりない
 パパンはプロフェッショナルすぎて隙がないし、アリエッティもこなれてて
 いい意味では安定してるともいえるが、あまりドキドキワクワクという感じがしない。
 翔クンも心臓が危ない危ないと言われながらも結局最後まで大丈夫だったしね。
 一番ドキッとしたのは序盤のカラス強襲シーンだったかな。

・スピラーあんまりいいとこなし
 登場した当初はクライマックスで大活躍の雰囲気だったんだけどなあ。
 とはいえラストの「カンタ渡し」はポイント高め、頑張れスピラー。

・全体的に短い?
 いやまあ最近ハルヒとかアバターとか長い上映時間の作品ばかりを見ているから
 そう思うのかもしれませんが、ラストに近づいても「もう一騒動あるだろう」と思いながら
 見ていたせいか、ラストのあっさりした終わりには肩透かしされたような気になったり。

・滅び行く種族云々
 この辺のやり取り別に要らないような…もしかしたら原作では重要なのかもですが。
 おかげでラストがどんなに希望があるように見えても暗い未来しかなさそうで…。
 まあそういう分かりやすいハッピーエンドにしないあたりが最近のジブリらしさなのかな。


まあアクション云々、ドキドキ感云々の部分に関しては私がアクション好きすぎるから
ということもあるけど、序盤で勝手にいろいろ妄想を膨らませてしまっただけなのに
それがなかったからと言って文句を言うのはお門違い、そもそも原作があるんだし。

物語のスケールは家の中から庭までとすごく小さい。おそらくジブリ最小のスケールかと。
しかし小人たちにとってはそれが世界の全てであり、海に山に絶壁に財宝、危険生物もありの
まさしく世界の全てがつまっているというのが見事に描写されてて素敵でした。

人間にとっての彼らが小さな世界でせせこましく生きているように見えるのと同じように、
地球にとっての人間もまた、上っ面の表層とごく一部の陸地で生きているだけなんだよなあ
と思うと、むしろ彼らの方がよっぽどスケールの大きな生き方をしているという不思議。

「借り」の生活は常に危険と隣り合わせで、遊びなんかじゃないんだろうけど
ほんのちょっとだけうらやましいと思ってしまいました…けど虫だけは勘弁な!



■総評

以上、ちょっとマイナスな事も書きましたが、全体的に見てかなり面白かったです。
特に上に書いたとおり、小人たちの「借りぐらし」の描写はサイコー。
登場人物は少ないけれど、アリエッティ初めハルさんやママに翔くんなど、いい味だしてたし。

この後、アリエッティは無事他の仲間に巡り会えたのか、翔くんの手術は成功したのか、
そのへんがちょっと気になったので、近いうち原作本買って読んでみようかなあ。


床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)

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  • 作者: メアリー ノートン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/09
  • メディア: 文庫


ブックカバーも買ったしね。


それでは。


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コメント 2

通りすがりです

翔くんの手術がどうなったかは、冒頭の翔くんのモノローグで断片的にわかりますよ。

by 通りすがりです (2010-07-30 16:48) 

常磐

通りすがりです さま

>冒頭の翔くんのモノローグ
ええっと…なんて言ってたっけ…。
でもまああんまり悲観的でもなかったから成功したのかな?
もう一度見に行く予定なので次は気をつけて聞いてみます。

教えてくださってありがとうございました。
by 常磐 (2010-07-31 01:30) 

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