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【最終話ネタバレ】魔法少女まどか☆マギカ感想 [アニメ感想]


まどかさんマジユニバース@常磐です。



以下「魔法少女まどか☆マギカ」最終話のネタバレになります。




まずは一言。


最高の時間をありがとう。


規制だのラノベだの萌えアニメ全盛だのでがんじがらめの昨今のアニメ業界で
これだけ骨太で濃密なオリジナル作品をリアルタイムで見ることのできた幸せ。

あとまどかさんマジ神様。マジカッケー。女でも惚れるね。いや本当に。





もう誰にも「誰が主人公だったっけ」なんて言わせない。
(まあ虚淵氏には「人間としての主人公はほむら」と言われてしまってますがw)



それにしても、まあ、本当に…凄まじいラストでしたね。

リアルタイムで見てたときは「もう少し他に方法があったんじゃないか」とか思いましたが
改めて見返してみるとまさにこれしかなかったという感じで、唯一無二のベストアンサー。
人類の有史以前から存在し、人類の歴史を形作っていたに等しい魔法少女のシステムを
歴史自体を変えることなく打ち消すためにはどうすればいいのか…考えうる方法のうち
もっとも完璧で美しく、ご都合主義をギリギリまで抑えたラストだったと感じました。

過去現在未来を改変し、宇宙の法則すらも覆し、新たな宇宙を構築していくまどかさんの姿に
何となくP3のキタロー(とハム子)の最期の姿が重なったのは私だけだろうか。

結局のところ「絶対的な存在」(まどかの場合ワルプルギスではなくQB…でもなく、この
システムを形作っている宇宙の法則そのもの)
を倒すにはまず「奇跡」が必要で、そしてその
奇跡を起こせるだけの資質が必要で、その上でさらに自らを犠牲にする「覚悟」が必要なんだ
ということを示したわけですね。ただ「奇跡」だけじゃ足りないんです。

絶対的な存在をどうにかするためには、自らがそれと同レベルの存在になる他に術はなく、
そして一度そうなってしまったらもう元の「人間」でいることはできない…いやそうなることを
受け入れることの出来る者だけが「神」と呼ばれる存在になる
のだと。
過去現在未来にわたり、永遠に戦い続けることは人間の尺度で言えば「罰」としか思えなくても
彼らにとってはそれは当然のことで、「犠牲」とすら思ってないのでしょう、きっと。


多くのファンが望んだであろう「全員生存でまどかも日常に戻りハッピーエンド」という
ラストは確かに素敵ですけど、この最終回に比べたらなんというご都合主義か。
もちろんそのラストを否定するつもりはありませんが、ここまでの「絶望」を突きつけられて
なにひとつ欠けることなく元の状態に…なんてのはこの作品の雰囲気にはそぐわないしね。


しかしまさか今回の件でP3フェス後日談の(自分の中での)再評価が行われるとはw
神曲を模した地獄の底でメンバーが見た彼の姿は「罰」にしか見えず、世界を…いや宇宙を
救った彼が何故こんな理不尽を強いられなければならないのかと憤ったものですが、
それこそが彼の望みであり願いであり覚悟であった
んだから、こちらもそれを受け入れて
昇華してあげなければいけないところだったんだな、と。


でもやっぱりこういう主人公自己犠牲ハッピーエンドは結構キッツいなー。
本人は満足なんだろうし周囲は幸せだし視聴者としても最後にQBに一泡吹かせることができて
溜飲も下がったし、まさに四方八方円満ハッピーエンド! …なんですけどねえ。

いや、実は結構好きだったりするんですが、こういう終わり方。


あと連続放映のせいでスルーされがちですが、11話の戦闘シーンは良かったですね。
てかRPG-7にAT-4に地対艦誘導弾って…いやもうこれ一つの軍隊だろ、遊撃隊かお前はw
核を持ち出さなかったのはGJでしたが、ワルプルギスよりも彼女の方がよっぽど街に破壊を
もたらしているような気がして逆に心配になりました。

ところで11話が放送延期になった理由は、やっぱり終盤の避難シーンかなあ。
確かに自然災害で集団避難という構図はちょうど現実の被災者を思い起こしますし、
11話ラストの「どうあがいても絶望」的な終わり方を今のこの時期に放映するには
ちょっと不向きだったといわざるを得ない。

そういう意味で今回2話(関東圏では3話)連続放映となったのはむしろ僥倖だったかと。
11話ラストの「もうだめだ」と言う気分で1週間を待つよりは、すぐ完結編が放映されることで
その陰鬱とした気分を一気に打ち払うことができたわけで。この開放感は半端ないですし。
(まあ平時なら「もうだめだ」感を1週間持続させるのもまた楽しみの一つだったろうけど
 現在の日本の状況だとねえ…私はこういう形でよかったと本当に思いました)




作品全体を通しての感想ですが、本当に細かいところまで練りこまれた脚本だと思いました。

序盤の謎や各キャラクターの不可解な行動、「こうしてればもっと良かったんじゃないの?」と
思っていた部分が、終盤のネタばらしでまさに必然だったと理解できるようになっていますし
それらを経た上で「さてそれではどうするの?」という問いにもきちんと応えてくれたわけで。

さらに演出。劇団イヌカレーによる魔女世界の表現はまさに「異様」の一言で、うめ先生の
描くどこかふわふわとしたキャラ絵とのギャップが、この作品のイメージにベストマッチ。
戦闘シーンも圧巻で、さすがは虚淵氏…と思ったら、実際に彼が指示したのはほんの数行の
テキストのみで、あとは彼の意向を汲んだ作画サイドの力作だってんだから笑っちゃうw

音楽も良かったなあ…1話アバンの「magia」でまず惚れて、その後の魔女登場シーンの
テーマ曲も映像とあってて、すごい好みで…サントラ欲しい。

最後に戦略。まずはうめ先生と虚淵氏という水と油のような組み合わせで、それを纏めるのが
最近特に勢いに乗っていると噂の新房監督とシャフトというアニメ製作会社。
しかしそれだけではコアなファンはともかくライト層は付いてはこない。ましてや原作のない
オリジナル作品だから「原作ファン」という固定層は存在しないわけで。

そこでやってきたのが3話の「アレ」。製作サイドも賭けだと言ってたそうですが、ニコニコや
PixivやTwitterで話題になり一気にライト層が注目(実は私もここからだったりする)→
その時点ではまだニコニコで1話2話が無料配信されている頃だから見てみようと思う→
意外とハードな展開にハマって…とそんな感じで一気に視聴者層が拡大。
とここまではちょっとズルいかな、とすら思える戦略部分。

しかしそこから先は王道真っ向勝負。せっかく掴んだ大物を手放すまいとばかりに
毎週毎週ジェットコースターのような展開を推し進め、絶望ゲージを着々と拡大。
9話目でその絶望は最大になり、10話で全てのネタ晴らし、そして感動のラストへ…と
本当に最後まで視聴者を飽きさせないつくりは素晴らしかったと思います。

ブルーレイ買おうかなあ…録画もしてるしニコニコのもいつでも見れるわけだけれども、
こういう良作を提供してくれたスタッフに感謝の意味も込めて購入したいというかなんと言うか。
もしこれが売れればもっと面白い、冒険的なオリジナルアニメも増えるのかな、とか。

とりあえず最終話の入っているヤツだけは視聴終了後速攻で予約しました。


魔法少女まどか☆マギカ 6 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • メディア: Blu-ray

他のはどうしようか考え中…特典次第かな。



ところで全然関係ないけど、2月ごろに自分が最終話予想したツイート


110422.jpg


が当たらずとも遠からずだったのがちょっと嬉しかったり。
まあそりゃ誰もが考えることだとは思うけどさー、多少はいいじゃん、自慢しても。



- - - - - - -


以上、最終回を見た勢いのままに書いてみました。


最初のメモ書きでは「まどかさんマジ女神様」とか「QBざまあwww」とか、
素直な気持ちを感情のままに書いてたのですが、録画を改めて見返してみたら
いろいろ語りたいことが浮かんできてしまったので全部書き直し。

溢れる思いはスケッチブックに向けて、できるだけ近いうちに神となったまどかさんの勇姿を
描いてアップしたいなと思っています。きっとPixivの絵師でもそういう人多いだろうなあ、
と思うとこれからのネットサーフィンも楽しみです。


それでは。




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コメント 2

sato

このアニメを気に入ったのなら。「lain」もオススメです。
by sato (2011-04-24 01:46) 

常磐

>sato様
lainですか、昔途中まで見ててよく分からなくなってそのままなんですが
今見たらもう少し理解できるかな…ちょっと借りてみてみます。

コメントありがとうございました。
by 常磐 (2011-04-27 22:30) 

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