週刊少年ジャンプ25号感想

第３東京市に行ってきました＠常磐です。



↑土産物屋もさすがの品揃えだよ！


３日間ずっと雨だったんでほとんど外には出られなかったんですけど、その代わり
温泉にはたっぷり漬かってきたのでお肌はつるつる…になっているといいなあ。
（まあ弱アルカリ泉なのであまり入りすぎるとかえって良くないんですが）

たっぷり時間が取れた分ＳＪでも進めようかと張り切って持っていったものの、
ようやくデビルソースの仕組みが分かったところで、有用なデビルソースを得るために
何度もリセットを繰り返していたら全然ストーリーが進まなくなっちゃったし。

※悪魔からもらえる「デビルソース」には悪魔固有のスキルだけでなく、その悪魔が持つ
　スキルの中から一つがランダムに選ばれて悪魔合体の際のスキル追加の材料となります。
　そのため、貰える直前でセーブして欲しいスキルが来るまで何度もリセットすることに。

つーか「○○耐性」って自動効果スキルなのに継承のときだけは属性扱いなのね。
どおりで何度試しても「火炎弱点の悪魔に火炎耐性を継承」とかができないわけだ。
こんなことならもっと序盤からデビルソースに○○耐性系を仕込んでおけばよかった。

まあこの先のレベルになれば「○○無効」や「○○反射」などのより有用なスキルも
増えてくるだろうし、何だかんだ言って仲魔は消耗品に近いからなあ。
せっかく有用な悪魔を作っても次のエリアでは大体合体材料になってしまうのが哀しい。


…って今日はＳＪプレイ日記じゃないんですってば、今週のジャンプ感想です。

■■■週刊少年ジャンプ25号感想■■■

【新連載】『少年疾駆』

■表紙

一瞬「サムライうさぎ」の人が戻ってきたのかと思った。

サムうさ連載終了してからあんまり話を聞かないけど今何をしてるんですかね。
赤マルかなんかで読み切り描いてたとかいう噂はあるけど、自分赤マル読んでないしなぁ。
師匠と弟子は画風も似るというし、もしかしたら関係者だったりするんでしょうか。

ところで主人公の頭のそれはヘッドバンドじゃなくてカチューシャだろう、どう見ても。



■本編

最近メジャーな作品の中でもよく見られるようになった「中二病」の典型例として

• 自分は特別な存在なのだと思い込み、他人を見下す
• 今の自分は本当の自分ではないと思っている
• 「変わった人」と思われるのが嬉しい

そんな願望を抱きながらも、実際は何の秘密もない平凡な人間であるのがほとんどですが、
この作品の主人公は願望としては中二病と似たものを持ちつつも、自分のやれる範囲で
その願望を実現できるよう努力し、また実現できるだけの実力をもつ好少年のようです。

まあそれも実力のある転校生の登場で「お山の大将」であることが露見してしまいますが
その事実にへこたれたりひがんだりすることなく、むしろ積極的に絡んでいって
正々堂々と相手の土俵で勝負を挑もうとする姿は素直に好感が持てます。

ライバルである陣明クンも表面上はクールに装いつつも実は少年らしい大きな夢を持ち
晴樹クンにそれを指摘されると赤くなるという可愛いらしい一面もありなかなかいい感じ。


…まあ、初めの数ページでやたらと持ち上げられている主人公らしい少年の姿を見て、
「ああこれは絶対、晴樹クンとかいう男の妄想だな」と思ってしまったのは内緒ですが。



■今回の新連載

それにしても先週のメタリカといいこれといい、完全に王道ド真ん中って感じですね。

典型的な熱血主人公（たぶん十代前半）で、初めからある程度の実績を持つ実力者。
夢は果てしなく大きく、性格は天真爛漫で秘めた実力もあり…とまさに王道のテンプレート。
加えてメタリカでは２話でヒロイン登場、これは１話目でライバル登場、と
ジャンプで生き残るためには必須の「目的の開示」と「展開の早さ」もクリア済み。

新人らしくどこかキャラの描き方がぎこちないとか身体のバランスがおかしいとか
画力面での不安はありますが、その辺は生き残りさえすれば成長の余地はあるだろうし。

ただあまりにもテンプレすぎて私のようなヒネた読者から見るとちょっと物足りなく思うのが
残念といえば残念ですが…まあ、ロックオンが生き残って四ツ谷が危険水域に近づく昨今、
下手に冒険しない方がメイン読者を取り込めるのかもしれませんね。

しかしお色気で読者を釣るのはもう少し画力が向上してからだと思う＞メタリカ

『ONE PIECE』

■表紙

本編とは直接関係ない絵が多いとはいえ、元気なマゼランさんと昇格したハンニャバルさんが
普通に仲良く一緒にいるのが見られただけで何だか幸せな気分になれました。

何かと悪役に描かれることの多い海軍だけど、彼らには彼らなりの「正義」があるわけで、
たとえ上層部が腐っていたとしても命令には従わなければならないのが軍隊なのだから
今後もブレずに「海賊の敵」として立ちふさがってくれないと困る。

そして読んでいる読者の方も単に「主人公の敵」＝悪と単純化するのではなく、
立ち位置が違うだけで彼らもまた主人公と同じだけのエピソードを持つ重要キャラなのだと
思いながら読めば、より物語に深みが生まれてくると思います。

以前のワンピはルフィがラストは思いっきりぶちのめすためか、敵＝典型的な悪役として
描かれることが多かったけど、最近はちょっと変わってきたなという気がしますね。
連載の経過とともに読者の方にも成熟が求められている…というのは流石に言いすぎか。

まあ、今回の戦争編における黒ひげは典型的な悪役以上の何者でもなかったけどｗ



■ゴア王国

今までずっとグランドラインの島の中だけの自治世界しか知りませんでしたが、
ここに来てようやく大陸における王国の存在とその周囲にあるスラムの構造が明らかに。

中央が吐き出すゴミの山をスラムの人間たちが拾って加工して生活の糧にするという構図に
某「銃夢」のザレムとクズ鉄街の関係を思い出しましたが、あそこほど悲壮感がないのは
最下層に位置するはずのルフィたちに苦労や屈辱などの感情が見られないためか。

まあワンピであんまり悲惨な話をされても面白くないから別にいいけど。



■サボは貴族の息子

サボは貴族の息子か…まあ意外ではあったけどそんなに驚きはないかな。
なにせ他の２人が海賊王の息子に革命家の息子だし。

家出の理由は典型的な反抗期だけど、いいトコのボンボンが海賊山賊渦巻くゴミの山を
今まで生き抜いてきたのだから、そっちの方がスゲエと思いましたが。

３人が杯を交わしてからの「セリフなし描写」は尾田先生の得意とするところで。

ルフィがいじめられて仕返しするエースやみんなで入ったお風呂や宴会、
トラや大蛇を倒して強くなったかと思いきやガープにはあっさりとやられたり
遂には「独立する」と書置きを残してダダンのアジトから出て生活を始め
（それを心配して偵察を向かわせるダダンの心配そうな顔がなんとも泣ける）
３人で常に笑いながら暮らしていた日々がまるでアルバム写真のように描写され――

しかしそんな幸せな日々は長くは続かず、結局サボは父親の元へ強制的に連れ戻され、
彼をかどわかしたとされる兄弟も”始末”されることに。

ああ、ついに「悲劇」の始まりかな、やれやれ。

『NARUTO』

■いきなり急接近

もう少し引っ張るかと思われたビーさんとナルトですが、意外にあっさり接近しましたね。
まあ展開が速いのは素直に嬉しいのですが、こうあっという間だとナルトの人徳というよりは
ビーさんまでもがナルトの教祖様症候群に感染したのではないかとちょっと不安になります。

結局ナルトもビーさんに対する態度は改めてないしなあ。



■闇ナルト撃破

これはあれですか、Ｐ４における「ありのままの自分を受け入れる」という奴ですか。
そして受け入れたら新たなペルソナ「九尾」が手に入るんですね、わかります。

しかし今回出てきたナルトの「影」は普通に里に対する不信感だったからまだ良かったけど
たとえばサスケに執着する「影」とか、ましてや男の子どうしの術をする「影」とか出てきたら
果たしてナルトは受け入れることができたのか、その辺がちょっと気になるところです。

闇ナルト「僕を受け入れてよぉぉぉぉ！」

…って、うん、良く考えたらあまり見たくないから、やらなくて正解かもね。

『BLEACH』

■何かやる気のない二人

本気でやればおそらく一瞬で決着はつくだろうに、あえて敵の手を全て出させて、
それを防ぎきった上で倒そう、と訳分からないことを言う藍染サマ。

藍染「さあ次の手を打つがいい
　　　 四楓院夜一、浦原喜助、そして黒崎一心」

何かナチュラルにハブられている主人公が気の毒すぎるんですけど…！

しかしこうやって彼らの戦いを一護が普通に観戦できているということは、
今までの一連のやり取りすべてが鏡花水月による幻というセンは消えたかな。
まあ藍染さんのことですし、まだまだ油断はできませんが。


そしてそれ以上に何がしたいのか読めないのが13km市丸さんの立ち位置。

他の十刃や東仙のように藍染を尊敬しているわけでもなく、かといって怯えるでもなく、
一護を「怖い」と言いながらも殺すことはなく、ただニヤニヤと笑っているだけ。
乱菊が彼の元へ向かっているようですが、正直彼女が来たところで変わりはないかと。


そもそもこの２人は崩玉を手に入れて何をしたかったんでしたっけ？
何かもう読者が目的と手段を見失ってからずいぶん経ってしまったような気がします。

『バクマン。』

不法侵入に盗聴に窃盗…倫理的には問題だらけだけれども「面白さ」には問題ないと
他の編集者たちも太鼓判を押していくなか、編集長が下した決断は

編集長「CROW、NATURALに勝てなければ連載はダメだ」

いやさすがにちょっとハードル高すぎではないでしょうかね、それは
だって今で言うなら「連載一回目にしてワンピナルトに勝て」というくらいの難問でしょ？
別にサイシューを積極的に応援してるわけじゃないけど、さすがにその条件はキツすぎかと。

ああ、でも思い返してみればそもそも彼らは「これ（タント）ではエイジに勝てないから」と
まだまだアンケ的には継続可能な（つまり商品価値のある）作品を強引に終了させたんだっけ。
そう考えると編集長の目が厳しいのも無理はないということか。

ラストの「駄目だな」は直感的に救済フラグだと思いました。
どこをどういう風に救済しようというのかまではちょっと分からないけど。

『保健室の死神』

先週今週とノリが神がかっていて本当に面白いです。

蝶間女子の熱血が生み出す漫画的効果が病魔の力を得て具現化したかと思ったら、
それを逆に利用した真夜のメテオストライクが彼女の顔面を強襲だけど顔面セーフとか
突っ込みどころが多すぎて突っ込みに困るシュールさにも笑えましたが、


まるで救世主のように登場し、スゥーッと何かを取り出して
病魔を祓うのかと思いきや、鼻にティッシュを詰めただけで
「白き神(紙)の守護」と呼ばれるハデス先生にｸｿﾜﾛﾀｗｗ


先週に引き続きさりげなく腹チラへそチラショートパンツでエロポイントを獲得しつつ
意外に頑張った藤クンといつの間にやら二人きりのアシタバ君と花巻さんの描写も忘れない。
そしてラストはハデス先生と才崎先生のお約束を入れて一件落着。

いやあ藍本先生、本当にキャラの活かし方上手くなったよなあ。
適度にドタバタで適度にエロコメ、そしてラストはほっこり、最近この作品マジ面白いです。


あと今更だけど先週の病魔はＳＪのマンドラゴラで今週のはオーカスですかね。


　　　　　　　
　妖樹マンドラゴラ　　　　　　　　　　　　　　魔王オーカス


野暮なことは重々承知ですが、一応念のため。

『めだかボックス』

13年前のめだかのハイスペックぶりはさすがに想像以上とはいえ想定の範囲内でしたが、
そんな彼女に人間らしさを与えてくれた「１３年前の出来事」が

めだか「私は何のために生まれてきたのだ？」
善吉「君は人を幸せにするために生まれてきたんだよ！」

想像していた以上にどうでもいいきっかけだったのにはちょっとびっくりしました。
つーかこれ…結局ただのインプリンティングなんじゃ…？

- - - - - - - - - -

今週は以上。


今回の新連載はテンプレすぎて正直突っ込みにくいですね。
よく言えば王道そのもので読みやすく、悪く言えばワンパターンで個性がない。

とはいえ、基本的に「ジャンプでウケる」部分は押さえてある優等生的な作品でもあるので、
この２つの作品の是非が、今後のジャンプの方針を決める一つの試金石となりそう。
（ウケたらウケたで今後このようなテンプレ作品が量産されると思うと複雑な気持ちですが）

まあまだ始まったばかりですから、とりあえずは暖かく見守るつもりです。


それでは。

コメント 4

>温泉
その肌の艶を私にも・・・(肌が弱い)

NARUTOS
闇ナルトは犠牲になったのだ・・・
グダグダ展開にならないようにな
というかナルトス見てからまともな感想が出来なくなりました

ブリーチ
また完全に虚化すれば主人公としての立場が戻る・・・はず

何か死神との戦いに巻き込まれた
霊感高めの一般人にしか見えないような

ハンターもゴンさんの続きが気になり始めたところで・・・
by ムクロン (2010-05-26 00:39) 

>ムクロン様
いや、あんまり変わってないっす＞肌
まあ心身ともにリラックスできたんでその分良くなっていることを期待。

>ブリーチ
そういえば「一護だけが藍染と戦える可能性がある」という設定は
どこに行っちゃったんでしょうかね。

>ハンター
私もその件は知りました…冨樫ェ…
by 常磐 (2010-05-27 21:37) 

ようやくリリエンタールの絵の鮮明な画像をパソコンで見れました。
細かく沢山のキャラが書き込まれていてとても良かったと思います!

>少年疾駆
最近の新連載は、ちょっと古い感じの漫画が多いですね。

>メタリカ
初期のドラゴンボールみたいになりましたね…

>保健室
今週も面白かったですが、掲載順が安定してなくて不安です…

>ハンター
冨樫｢この漫画 いつ休載するか全くわからねぇぜ
俺以外はな！｣
by 締切 (2010-05-27 22:50) 

>締切様
先週のイラスト見てくださってありがとうございます。
とにかく愛だけは込めましたんで。

>保健室
>ハンター
いいニュースと悪いニュースが同時に来て喜べばいいのか泣けばいいのか…

コメントありがとうございました。
by 常磐 (2010-05-29 22:44)